【事案の概要】
2022年、日本維新の会から参議院選に比例で出馬し、当選した中条きよし参議院議員が数十年にわたって年金を滞納し、未納額が約750万円にも及ぶということを週刊文春(文春オンライン)が報じたというもの。
【詳細と情状】
当初の文春の報道によると、中条きよしが昨年、参議院議員選挙で当選後、日本年金機構の職員が公的年金の未納分を支払うよう、事務所に連絡し、その後も督促したが、現在も支払っていないという。
その際、2022年度の老齢基礎年金の満額は77万7800円だが、中条きよしは未納の約750万円と天秤にかけ、『年金なんていらない。払わない』と主張していたという。
確かに、年金制度には賛否両論があり、制度そのものが不要だとの意見もある。しかしながら、国民年金法の第88条は、国民年金への加入を国民の義務と位置づけている。つまり、年金は個人が一定の積立を行い、それを老後に受け取るという趣旨の任意加入制度のものではなく、現役世代が納付した保険料で、その時代の年金受給者の生活を支えていくという仕組みである。
簡単に言うと「貰わないから支払わない」ということが出来ないものである。また、国税徴収法に基づいて差押えもできることから税金に準じた性質のものである考えれば良いだろう。年金制度の是非と未納問題は別として切り離すべきものである。仮に国民年金が不要な制度であるという考えであれば、義務を果たして納付したうえで、法改正などの議論をすべきであり、それが国会議員としての仕事である。
その後の取材に対し、「僕はうそをつかない。歌だけだ。逃げも隠れもしない」などと、自らの持ち歌を交えて答えたようである。そして、「調査に数カ月かかる」などと引き延ばし工作を図っている。国民が忘れることを待っているのであろう。
ここで「うそ」をネタとして持ち出すこと自体がふざけた態度であり、全く反省していないようであるが、そもそも年金の未納額など年金事務所に電話すれば5分で終わることである。「調査に数カ月かかる」という説明自体が「うそ」ではないか?
確かに政治家であれ、人間であり、失敗や間違いを犯すことはあるだろう。その際にきちんと反省し、謝罪することが最低限必要なことである。
中条きよしには真摯な反省は全く見られない。政治家以前に人としてこのような誠実さに欠ける「うそ」つきには政界から退場を願いたい。
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